ストレート
ネック

ストレートネックの原因には、次のようなものがあげられます。

【首の構造】

首には頸椎が7個あり、横からみたときに、やや前弯を描いています。
首は常に頭の重さを支えており、頸椎の前弯がバランスを保ち、
頭の重さを分散することに役立っています。
しかし、ストレートネックでは頸椎の弯曲が失われてまっすぐになるため、頭の重さを分散できずに
首への負担が大きくなってしまいます。

【ストレートネックの原因】

ストレートネックを発症するおもな原因は、次のとおりです。

●日常生活での負担

日常生活のなかでストレートネックを発症しやすい原因としては、次のようなものがあげられます。

・長時間パソコン作業を行う
・うつむいた姿勢でスマホを操作する
・同一姿勢で仕事をする

など

座った姿勢のまま長時間の作業を行う方は、ストレートネックを発症しやすいとされています。
長時間うつむいた姿勢が続くと首が前方に突出するため、ストレートネックになるリスクが高まってしまいます。
また、猫背や反り腰の方も背骨に負担がかかりやすく、ストレートネックになりやすい傾向にあります。

●枕があっていない

就寝時に使用している枕が身体にあっていないことでも、ストレートネックのリスクが高まります。
極端に高い枕を使用していると首が下を向いてしまい、ストレートネックの原因になることがあります。

●精神的ストレス

仕事や家事などでストレスを抱えている方は、ストレートネックになりやすいとされます。
精神的ストレスによってうつむき姿勢になりやすいことが原因と考えられています。

ストレートネックを発症すると、次のような症状がみられます。

●首や肩のこり

ストレートネックになることで頸椎の弯曲が失われてまっすぐになるため、
首や肩まわりの筋肉への負担が増えます。

首や肩のこりによって、次のような症状が併発することもあります。

・頭痛
・めまい
・耳鳴り
・眼精疲労

など

首や肩まわりの筋肉が緊張することで血行不良が起こりやすくなり、頭痛やめまいなどの症状も現れることがあります。

●動作痛

ストレートネックによって首や肩まわりの筋肉が緊張することで、首を動かした際に痛みをともなう可能性があります。
首は可動性が大きく、柔軟な動きが可能な部位です。
しかし、首まわりの筋肉が緊張することで、さまざまな動作痛を生じることがあります。

●可動域制限

ストレートネックによる首や肩まわりの筋肉の緊張は、可動域制限にもつながりやすくなります。
また、ストレートネックの方には猫背姿勢も多くみられるため、首から肩・背中にかけて広範囲の筋肉が硬くなりやすい傾向にあります。
そのため、首以外に肩や腕を動かす際に動かしづらさを感じるといった場合もあります。

●しびれ・神経症状

ストレートネックによって引き起こされた首まわりの筋肉の緊張は、神経を圧迫する場合もあるため、
しびれなどの神経症状が現れることがあります。
首の神経は、頸椎の間の右・左からでていて頚椎の
後方にある脊柱管というトンネルからも出ています。
しかし、筋肉の緊張による神経の圧迫や、神経の通り道が狭くなった状態では、神経症状をきたす場合があります。

ストレートネックの症状を軽減し、発症を防ぐためには、次のような対処法・予防法を行います。

●適度な運動やストレッチ

ストレートネックを改善するためには、適度な運動やストレッチが有効です。

・ストレッチポールや丸めた座布団の上に寝ころび、背骨や肩甲骨を動かすストレッチ

上記のようなストレッチや運動を行うことで背骨まわりの筋肉の緊張を緩和し、
筋肉に動きをつけます。
背骨を動かすことで筋肉や関節の硬さを改善し、ストレートネックや猫背の予防にもつながります。

ストレッチを行う場合、仕事の合間や入浴後の身体が温まった状態での実施がおすすめです。
とくに仕事の合間にはこまめにストレッチを行いましょう。

●作業環境の改善

ストレートネックの改善のためにも、作業の際の環境を見直しましょう。
作業環境を見直すことによって、長時間の同一姿勢やうつむき姿勢になる原因をつくらないようにします。

おもに次のような点に注意して改善しましょう。

・イスやデスクの高さを調節する
・モニターとの距離を調節する
・同一姿勢が長く続かないように作業時間を工夫する
・スマホを操作するときはあらかじめ時間を決める

など

環境を整えることで、ストレートネックになるリスクを大幅に下げるといわれます。
とくに作業時間については長時間の同一姿勢を防ぐためにも重要となるため、時間の管理をしっかりと行うことが大切です。

●寝具の見直し

ストレートネックを改善するために、普段使用する寝具を見直しましょう。
とくに枕によって首の位置が決まるため、できるだけご自身の身体にあう枕を選ぶようにしましょう。

枕は高すぎず低すぎないものを選択し、硬さも適度なものがおすすめです。
枕がやわらかすぎると寝返りを打てず、首まわりの筋肉が緊張しやすいため、寝違えのリスクを高めるおそれがあります。

頭痛・肩こり・だるさ・神経痛など、首肩まわりの症状は「ストレートネック」が原因かもしれません。
ストレートネックとは、本来前方にカーブしているはずの首の背骨が、まっすぐになっている状態です。
背骨は大きく分けて、頸部（首）・胸部（背中）・腰部の3つに分かれており、S字カーブを描くことで
各部位の負担を分散しています。
とくに首は、5～6㎏ある頭の重さを前方にカーブをしながら支えています。
そのカーブがまっすぐになってしまうことで負担が分散できなくなり、うまく支えたり動かしたりすることができなくなります。
また、神経の通路が狭くなることで刺激の情報が伝わりづらくなります。
そのような状態が続くと、筋肉が硬くなり、血液循環も悪くなってしまいます。
それらにともない、さまざまな症状が出てきます。

当院では、手技療法（医療マッサージ）で、ストレートネックにより硬くなった筋肉をやわらかくします。
そして温熱療法により血流を改善し、電気療法・運動療法により、硬くなった筋肉や関節の痛みを緩和していきます。
また、骨格矯正により姿勢バランスを正し、首のカーブを本来の状態に近づけることをポイントにして施術をしていきます。
運動療法についても、当院では850種類の運動プログラムから、患者さんの症状・状態にあわせた最良の運動プログラムをご提供することができます。